【メイキング】お気に入りの一枚に!名刺制作の裏側

こんにちは!umeです。
今回はいつの時代も存在し続ける名刺の制作の裏側をご紹介したいと思います。
名刺といえばビジネスで使うものというイメージが強いと思いますが、
近年ではママ友同士や趣味のイベントなどで名刺交換をしている方もいるとか。
自分自身をPRするためのものですから、お気に入りの一枚を作りたいですよね^^

それでは弊社での名刺制作の主な過程を実例をもとに紹介していきましょう。

 

依頼を受ける・イメージの共有

依頼主は助産師の江楠舞子さん(えくす まいこさん:仮名)。
独立し、赤ちゃんとお母さんのためのサロンを開業されています。
今回はサロンの宣伝を兼ねた個人の名刺制作と、
名刺に添えるイラストの制作の依頼をいただきました。
※個人情報保護の為、依頼主様の個人情報は差替えております。

依頼主からの要望

・ふんわりした感じの親子のうさぎのイラストを入れてほしい。
・赤ちゃんと関係のあるものとわかるようにしたい。
・色はピンクベージュなどやわらかな印象にしたい。

まずはじめにイラストのタッチや方向性について相談しながら決めていきます。
小さく配置することを考慮し、太めの主線とふんわりとした塗り方のイラスト
という方向性が決まったので、ここから本格的にデザイン制作へ入っていきます。

 

名刺デザイン

デザインラフ

いただいていた名刺の原稿をもとにデザインラフを考えていきます。
情報を整理し、頭の中のイメージをアウトプットしていく作業です。
う〜ん、なんだかもう少し工夫が欲しいですね^^;

 

データ化

今回はイラスト制作と同時進行の為、イラスト完成まではダミーを入れて作業をします。
社内でデザインの確認・修正をし、デザイン案として依頼主へ提出します。

 

表面A案は、対象である若いお母さんがスマホからアクセスしやすいようQRコードを使用し、
さらに他の情報と見た目を変えることで目に留まりやすくなるようにしています。
表面B案は、従来の名刺のようにシンプルに情報を並べたものです。


裏面は、ラフ段階での物足りなさを払拭するためにリボンや囲みを用い、
メリハリをつけることで情報が読み取りやすくなりました。

色はピンク系、フォントも丸みのあるもので統一するなど、
やさしさや温もりを感じられるように細かなところまで手を加えています^^*

表面はA案に決まり、両面とも若干の文字修正をし、イラストの完成を待ちます。

イラスト制作

ラフ案の制作

名刺自体のデザイン過程とは異なり、イラストは鉛筆ラフの段階で提出します。
事前調査で決定した太めの主線とふんわりとした塗り方で数案描きおこしていきます。
生まれたばかりの赤ちゃんをお母さんがやさしく抱きかかえているA案、
お母さんに守られながらすくすく成長していく過程を描き分けたB案とC案
母子が互いに抱き合い、幸せそうな様子のD案の4点を提案しました。

 

舞子さんはどれも気に入ってくださり、何日か悩まれていましたが、
名刺に入れるイラストということもあり、
線が少なく単純で、一目で赤ちゃんとわかるA案を選ばれました。

 

データ化

ラフをPCに読み込み、今回は全てIllustratorで仕上げました。
以前紹介した、Illustratorでできる制作テクニックにあるように、
グラデーションを使用して水彩のような淡い色あいを表現しています。
完成形になるまでに、ここでも数パターン制作し、
名刺に入れた際の見栄えの良さを重視したものを依頼主へ提出しました。

 

グラデーションは一色ではなく何色か混ぜることで、線画にはなかった温もりや表情が出ました!
線を太くし歪みを強めることで、小さくなっても視認できるようにしています。

入稿・完成

デザインが仕上がったら印刷会社へ入稿します。
印刷会社によって価格や取り扱っている用紙の種類、
インクの色味が異なる場合があるので、印刷前にサンプルを取り寄せて確認します。
今回は雰囲気に合わせて光沢感のないやわらかで滑らかな質感の上質紙にしました。

入稿方法も用紙同様、印刷会社によって異なる場合があり、
基本的に依頼したデザイン会社に最後までしてもらうと良いでしょう。

後日印刷会社から刷り終えた名刺が届き、
不備がないか確認し問題がなければ依頼主へお渡しします。
最後に依頼主が他の媒体でも使用できるよう、イラストのデータもお渡しして終了です。

 

かわいらしい名刺ができましたね^^*

今回は大幅な修正もなく、ひと月以内に完成まで進行できました。
開始時の素材の有無や、デザインの見せ方、
修正の具合によって時間のかかる場合とそうでない場合がありますので
余裕のある時間設定で依頼するようにしましょう。

さて、名刺の主な制作過程は以上になります。
皆様の名刺づくりの参考になっていれば幸いです^^

 

おまけ

せっかくなので最初のラフと完成したデザインを比べてみましょう。
どこがどう変化したか知ることで、デザインのコツがつかめるかも…?

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